「桃太郎」2010年10月

昔昔、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。

おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へひげ剃りにいきました。
おばあさんは川でひげを剃っていると、川上から、風下にもおけぬ何やらとてつもなく大きい桃が、どんぶらこっこ、どんぶらこっこ、コケコッコーと流れてくるではありませんか。

「風下にもおけぬ奴だな…」
ヒゲババアはそう思いました。

ヒゲババアはその流れてくる桃をワカシマズ風に三角飛びをし、ダイビングキャッチ…
かと思いきや、ドライブの利いた桃はワカシマズ君の両手からハジキ飛び、まさかのゴール…桃は陸へ転がりました。
ヒゲババアはその桃に桃太郎と名付けました。そして、桃太郎を芝刈りジジイと一緒に食おうとほくそ笑みながら鼻くそをそっとほくそ笑みながら鼻くそをそっと…

ヒゲババアは家に着いたころ、芝刈りジジイは、まだ芝を刈っていました。
ヒゲババアはこのご時世に暇をもて余すのはいかがなものかと思い、包丁を研ぎ始めました。
「これだけでかい桃なんだから、きっと美味い子供が中にいるに違いない。」

クソババアはオチを言ってしまいました。そして、ババアは何と人喰い族だったのです。

芝刈りジジイはまだ芝を刈っていました。

人喰いババアはまだかまだかと指を加えて待ってました。

芝刈りジジイはまだ芝を刈っていました。

桃はいよいよふ化を始めたようです。

芝刈りジジイはまだ芝を刈っていました。

桃から子供が出てきそうな雰囲気です。

まだ芝を刈ってるんかい。

ええい、ババアは耐えきれずしびれを斬らし、芝刈りジジイのもとまで行く前に、しびれを斬らすだけでなく、鬼まで斬り、成敗いたしました。桃太郎も出る幕が無くなり、鬼退治はおわってしまったのです。

そして何故か帰り道には見たこともない野良犬とキジと猿がなついてました。

そして家に帰ると、芝刈りジジイは桃太郎から生まれた子供を喰っているではありませんか。
…なんと芝刈りジジイは人喰い族だったのです。